バイオ木材乾燥機とは?

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目次

静岡県下初!ノーベル賞技術を応用したバイオ木材乾燥機を設置

今回設置した「バイオ木材乾燥機」は、2003年にノーベル化学賞を獲得したヒトの細胞膜理論(細胞膜の通路ともいえるチャネルを通して、内部の物質 濃度を調整したり水を出し入れしていることを発見した)を木材の乾燥技術(自由水や結合水の流れの技術)に取り入れたもので、木材の細胞を破壊せず、バイオ技術だけで水(自由水と結合水)を材から移動させることができる世界初の乾燥技術(特許出願中)で、静岡県内では初の設置ですが、国内で30台、アメリカで1台が既に稼働し、宮内庁や東大寺総合文化センターなど、バイオ乾燥材は多くの利用実績を残しています。

自由水:1気圧100℃以上の条件で木材から簡単に離れる水
結合水:木材組織そのものと水素結合等で結合している水

細胞を破壊しないことと、細胞膜(細胞膜と内部の液胞膜の双方)の水チャネルを開かせるバイオ技術を採用したことから、材の中の油脂物質やVOC(蟻酸や 酢酸の有機酸など)を細胞内に閉じ込めながら、水だけを移動(乾燥)させることに成功したのです。


開発者の伊藤隼夫氏(日本不燃木材株式会社 代表取締役)(写真左)と弊社会長(写真右)


バイオ乾燥機の中にある木材は、静岡市立美術館の建具や家具に使われる


幅9メートルのバイオ木材乾燥機です。

バイオ乾燥材の主な実績

  • 平成20年5月、スギを宮内庁(皇居)が採用。
  • 平成21年2月、ブナ、スギを東京文化財研究所が採用。
  • 平成21年8月、新潟県高岡市の馬高・三十稲場遺跡ガイダンス施設(収蔵庫)にスギを採用。
  • 平成21年9月、(財)文化財建造物保存技術協会は、新築工事の木工事全般(外装、内装)にスギ、カバ、ブナを採用。
  • 平成21年10月、東大寺が東大寺総合文化センターを建築するにあたり、木工事全般(外装、内装)にヒノキ、スギを採用。
  • 平成21年11月、浜離宮(徳川家茶室)復元工事に、日本ツガ、ヒノキ、マツを採用。
  • 東大寺総合文化センター収蔵庫にはスギ、ブナを採用内定。
  • 国立劇場の舞台床材にヒノキを採用。

開発者のバイオ技術に関する研究実績

開発者:日本不燃木材株式会社 代表取締役 伊藤隼夫

研究実績:パリ大学第6校(Universit6 Pierre et Marie Curie)の生理医学部のDaniel Zagury教授 研究室にてエイズ・ワクチン開発に参加。細胞膜の研究。 フランスのパスツール研究所のバレシヌシ教授(2008年ノーベル医学賞、エイズ・ウイルスの発見者)と共同で感染症治療薬の開発に従事。 鳥インフルエンザ予防の研究に従事。 ヒトの細胞膜の水流れ理論を応用して、木材の細胞膜の結合水の流れを作る技術を開発。

特許関連【開発者(伊藤隼夫)の特許(申講中も含む)】

  1. 特開2009-109170 細胞膜の水移動機能を応用した木材用乾燥機
  2. 特開2007-168410 不燃処理木質材の接着部位の剥離を防止する接着方法
  3. 持開2006-158361 高病原性トリインフルェンザ(HPAI)の予防に対して使用するヒバ油あるいはヒノキチオールを添加あるい は含浸させた抗HPAI家畜敷料。
  4. 特開2006-132911 低温除湿乾燥と遠赤外線乾燥の両機能を持った木材用乾燥機
  5. 特開2005-289032 低コストの木材乾燥室
  6. 特開2004-237710 有害揮発物質を含まない木質材用、布材用、紙材用、植物性材料用の浸透助剤組成物。
  7. 特開2004-011399 防音材、防音ボックス及び防音パネルの製造方法
  8. 特開2003-245904 木材用浸透助剤
  9. 特開2003-238308 天然有機化合物系の木材用浸透助剤
  10. 特開2003一127111 木材用浸透助剤